
動物病院の開業以外の道を目指す獣医師もいます。
保健所や食肉衛生検査所等、獣医の資格を持っていなければ配属されない部門があります。そしてそこに勤める人たちを、公務員獣医と呼びます。現在獣医学科に在籍している学生のうち、半数は動物病院の開業を目指していますが、その次に志願者が多いのが、この公務員獣医です。国家公務員と地方公務員のどちらを受験するかによっても、受け持つ仕事は差が出てきます。
国家公務員獣医の仕事は、主に空港の検疫所、および動物検疫所で輸入食品や輸入される生きた動物の安全性を検査することです。地方公務員の勤務場所は衛生研究所や食肉衛生検査所や保健所、公立の動物園や水族館など幅広く、感染症の予防指導や動物愛護啓蒙の運動を行っています。
かつて、農家が多く牛や馬などを飼っている家が多かった時代は、臨床医師より公務員のほうが志願者が多かったようですが、犬や猫などの小動物を診察することが多くなった現在は、動物病院を開業する獣医のほうが圧倒的に多いと言われ、特に地方での定員割れが深刻化しています。これは、待遇の問題や、食肉検査所や保健所での犬猫殺傷処分業務に対する抵抗感も関係していると思われます。
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